アラスカ州シトカ空港に着いたその日は、Tシャツ1枚でも過ごせそうな晴天。雨が少なく暖かい日が続いていたようだ。
このまま8月まで雨が少なければ、サーモンの遡上する川の水量が減り、漁獲量にも影響が出るらしい。ブルースの心配をよそに、夕方から翌日にかけては小雨まじりのアラスカの天候に戻っていた。
河口ではすでにサーモンの遡上が始まっており、場所によってはその数は群を成し黒い陰で川を覆っている。
翌日は、船で漁場を観ることが出来た。キングサーモンは、総漁獲量の70%ですでに禁漁に入っていた。たった12日間の漁期だったという。残りの漁期は8月中頃に予定されている。
漁場のトロール船では、主にチャムサーモンを釣り上げていた。日本人に好まれている紅サケは、遡上する湖が付近にないためこの漁場では少ない。
アラスカ州は、魚の養殖が禁止されているにもかかわらず、アメリカ全土の総漁獲量の役55%を占めている。アラスカの大自然が育てた全ての生き物を保護する厳しい規制が数多くあるのにも驚いた。
クジラ、アザラシ、ラッコ、鹿、白頭ワシなど目にした野生動物も数えきれない。
我々の船上から落としたルアーに、キングサーモン、銀サケ、ハリバット(オヒョウ)、リングコット(岩アイナメ)が次々に釣り上げられた。
アラスカは、自然のカタチそのままの「海のラスト・フロンティア」かもしれない。
2004年7月